フランク・ハーバートの小説である「デューン」シリーズは1965年から続いており、3度目のリメイクとなる映画が2021年の10月に公開されました。
この記事では、映画化された「デューン:砂の惑星」の原作小説家の内容のネタバレです。
- 「デューン」シリーズ原作小説6作品のストーリーが分かる
- 「デューン」の前日譚のストーリーが分かる
- 「デューン」シリーズのラスボスが何者か分かる
- ポールとチャニの運命が分かる
この記事は、2021年公開映画「デューン:砂の惑星」を見た人向けに書かれていますが、見たことがない人でもこの記事内に映画のストーリーあらすじを書いているので大丈夫です。
映画を見た人は「映画の後のストーリー(ネタバレ)」まで飛ばしてください。
この記事では、まず初めに、フランク・ハーバートによる小説「デューン」シリーズ6作品のストーリーを解説します。
その後に、「デューン砂の惑星」より昔の物語(前日譚など)についても年表付きで解説します。
原作小説「デューン」について紹介
「デューン」シリーズは、フランク・ハーバートが創作した作品であり、彼の死後もシリーズは続きました。
- 「フランクハーバート」による作品は6作品
- 「ブライアン・ハーバート」と「ケヴィン・J・アンダースン」による13作品
フランク・ハーバートによる6作品
フランク・ハーバートによる小説「デューン」シリーズは以下の6作品になっています。
- デューン砂の惑星(1965年)
- デューン砂漠の救世主(1969年)
- デューン砂丘の子供たち(1976年)
- デューン砂漠の神皇帝(1981年)
- デューン砂漠の異端者(1984年)
- デューン砂丘の大聖堂(1985年)
ブライアン・ハーバートとアンダーソンによる13作品
フランク・ハーバートが亡くなってからは、
- フランク・ハーバートの息子であるブライアン・ハーバート
- SF小説家のケヴィン・J・アンダースン
の2人が続編と前日譚を含む11作品を執筆しました。
フランク・ハーバートが残した「デューン砂丘の大聖堂」の後の構想が書かれたメモ書きを元に、執筆したそうです。
ここからはまず、フランクハーバートによる6作品のあらすじをそれぞれ解説していきます。
「デューン砂の惑星」の原作ネタバレ
映画「デューン」のストーリー
2021年に公開された「DUNE:砂の惑星」のストーリーは小説「デューン:砂の惑星」の途中までで、映画も中途半端なところで幕切れとなっています。
映画「デューン」第一部ではアトライデス家は、銀河全体で必要不可欠とされているメランジというスパイスの管理を皇帝から任されたアラキスにやってきました。
フレメンたちにジェシカとポールが迎え入れられたところで映画は終わりました。
映画「デューン」のあらすじ
人類が地球以外の惑星に移住し、宇宙帝国を築いていたギルド暦10190年AG。
1つの惑星を1つの大領家が治める厳格な身分制度が敷かれる中、レト・アトレイデス公爵は通称デューンと呼ばれる砂漠の惑星アラキスを治めることになった。
アラキスは抗老化作用を持つ香料メランジの唯一の生産地であるため、アトレイデス家に莫大な利益をもたらすはずだった。
しかし、デューンに乗り込んだレト公爵を待っていたのはメランジの採掘権を持つハルコンネン男爵と皇帝が結託した陰謀だった。
やがてレト公爵は殺され、妻のジェシカと息子のポールも命を狙われることなる。
参照元:シネフィリー・ステディ・ゴー
ポールとチャニの子供が生まれる
原作ではそこから数年が経過し、ポールはフレメンのリーダーとなっています。
フレメンのチャニとはポールの妻となり2人の間に子供が生まれていますが、皇帝一族のコリノ家によって子供レト2世は殺されてしまいます。
ポールの母であるジェシカは妹のアリア・アトレイデスを生み、儀式を通してアリアに強大な力を授けます。
ポールはベネ・ゲッセリットの技術を用いてフレメンを訓練します。
ハネルコン家との戦い
皇帝シャダム4世は、皇帝の近衛兵であるサルダウカー軍とハルコネン家を率いてアラキスにやって来ます。
しかし皇帝たちの軍隊はフレメンに勝つことはできず、ウラジーミル・ハルコネン男爵はポール・アトレイデスの妹のアリアによって殺されてしまいます。
ポールが皇帝の娘との結婚する
戦いの後、ポールは自身が皇帝になるため、皇帝シャダム4世に退位しなければアラキスのスパイス生産を止めると脅すと同時に、娘のイルランとの結婚を要求します。
ポールはハルコネン男爵の甥であるフェイド・ラウサ(映画では第2部から登場)との決闘で勝利し、ポールはイルラン王女と結婚して皇帝になりました。
チャニはイルランとの結婚は政治的に重要なものであるため理解を示しますが悲しみます。
↑映画「デューン」第一作のストーリー「デューン砂漠の救世主」の原作ネタバレ
「デューン砂漠の救世主」は、「デューン砂の惑星」の12年後であり、ポールが皇帝になってからのストーリーです。
ポールの聖戦
ポール・アトレイデスは、予知夢の中で聖戦を目撃し、宇宙全体の紛争に火をつけない方法を見つけようと奮闘します。
しかし、フレメンは「ムアディブの平和」を携えて宇宙全体で聖戦を始め、何十億もの人々に自分たちの宗教を強要するようになる。
聖戦はギルド歴10208年AGに収束します。
- 聖戦の犠牲者は610億人
- 90の惑星が滅亡
- 500の惑星が降伏
- 40の宗教とその信奉者が一掃
チャニの死
ここからは「デューン砂の惑星」の続編にあたる「デューン砂漠の救世主」のストーリーになります。
イルラン王女と結婚したポールでしたが、イルラン王女の裏切りにより、チャニはレト2世とガーニマの双子を産んだのち死んでしまいます。
ちなみにレト2世とは、映画で殺されたポールの父親レト公爵とは別で、ポールとチャニに間の息子のことです。
人類進化計画「黄金の道」を知ったポール
そののち、ポール・アトレイデスは、視力も予知能力も失い、人類進化の壮大な計画である「黄金の道」を知りますが、自分では背負いきれるものではないと認識し、砂漠の中に消えていきます。
そして、ポール・アトレイデスの子供であるレト2世の物語が、「デューン砂丘の子供たち」になります。
「デューン砂丘の子供たち」の原作ネタバレ
ポール・ムアッディブ皇帝が盲目となって砂漠に歩いてきてから9年、デューンの生態系の変化は、一部のフレメンが乾燥しにくい気候でスティルスーツなしで生活し、シエッチから村や都市に移動し始めているところまで来ている。
古い習慣が侵食され、ムアッディブ星を体験しようとする巡礼者がますます増えている。
帝国最高評議会は政治的な力を失い、ジハードを制御する力を失っていた。
ポールの双子の子供、レト2世とガーニマは、自分たちの保護者アリアが祖父ウラジミール・ハルコネン男爵に憑依され、醜態をさらしていると判断し、同じ運命が自分たちを待っているのではと恐れている。
彼ら(とアリア)は、砂丘の地形改良によってサンドワームが死滅し、スパイスの源が失われることも承知しているが、ハルコネンはこの結果を望んでいる。
レト2世もまた、父ポールのように予知能力に囚われてしまうことを恐れている。
「デューン砂漠の神皇帝」の原作ネタバレ
「デューン砂漠の神皇帝」のストーリーを語る上で欠かせないのが「黄金の道」についてであり、まず「黄金の道」について解説します。
黄金の道とは
「黄金の道」は、クイサッツ・ハデラッハとベネ・ゲセリットだけに見える、さまざまな「未来の出来事」を予言するものであった。
しかし、より深いところでは、
「人類が遭遇する無数の因果の糸の中から最適な道を明らかにしたもの」である。
これ以降は、「デューン」シリーズの根幹のネタバレです。
予知能力により人類の破滅が見えていた
ポール・アトレイデスと息子のレト2世は、予知能力によって、
人類が帝国主義の硬直した階級構造の中で停滞し、既存の世界(=宇宙)に留まったままであれば、いづれは滅亡すること
を予見していた。
帝国の人口は何兆人にも及んでいたが、レト2世の統治によって、
人類が単一の利害関係者によって支配されている空間の中に閉じ込められていること
が明らかにされた。
小説では、「人類の探査と成長の欠如が、人類を危機に陥れ、最終的には人類の滅亡につながるということ」がしばしば指摘されていた。
『「人類の平和への希求」と「変動の必要性」の対立』は、
『デューン』シリーズ全体のテーマであり、第1作目以降のすべての作品で探求されている。
神皇帝レト2世の目標は「人類に教訓を教える(=庇護された安全がどんなに遅れても結局のところ死と等しいということ)」ことであった。
ポール・アトレイデスが達成できなかった「黄金の道」
「黄金の道」達成へのジレンマは、ポール・アトレイデスが 「命の水」を摂取して初めて明らかになった。
それは、ポールが 「ベネ・ゲセリット」の計画より1世代早く生まれたため、究極の 「クイサツ・ハデラッハ」ではなかったことが原因かもしれない。
ポールは予知能力、帝国政治、戦争などの陰謀や危険から遠く離れた、普通の生活への焦がれを抱いていた。
また、ポールは、父であるレト公爵の死と、アトレイデス家が多くの人に裏切られたことに悩まされていた。
人類の最後の敵は「思考機械」
レト2世の未来視では、人類を脅かす「大いなる敵」については、あまり詳しく語られていない。
「デューン」シリーズの原作者であるフランク・ハーバートは、ポールとレト2世が見た未来視に「人間は機械から逃げている」と言及している。
レト2世による3500年の政治
「レトの平和」は約3500年続いた。
帝国のどの利害関係者も互いに戦争することができなかった。
レト2世の治世では、
- スパイスの生産制限
- スパイスの備蓄
- 惑星アラキスのテラフォーミング
が行われた。
惑星アラキスのテラフォーミング
テラフォーミングによりワームは全滅し、スパイスの不足により宇宙旅行が制限され、人類を惑星に留まらせた。
レト2世は数世紀にわたって意図的な圧政を続けたが、レト2世は死ぬと、レト2世の体からサンドトラウトを放ち、新たなワーム・スパイスサイクルが始まった。
その後、人類は既知の宇宙を飛び出し(=大離散)、人類の人口、領土、文化の拡大と多様化が始まり、人類の存続が長引いた。
またこのレト2世による圧政により、人類は自分の頭で考え、カリスマ的指導者を信用しない教訓になった。
人間とサンドワームのハイブリッドになった「神皇帝レト2世」
ポールの子供であるレトとガーニマは、先祖代々の記憶によって、生まれた瞬間から 「黄金の道」の存在を知っていた。
しかし、父親のポールとは異なり、レト2世とガーニマは「黄金の道」を始めることを選択した。
レトは因果の糸を見通すことができるため、サンドトラウドの皮膚を採用し、人間とサンドウォームのハイブリッドである長寿の神皇帝になった。
この不滅の肉体によって、レト2世は人類という種全体を導くのに必要な時間と力を手に入れることができた。
レト2世の圧政
3,500年もの間、レト2世は帝国内を平穏に保つため、政治だけでなく遺伝子の品種改良や遺伝子操作を含む究極の専制政治を行った。
レト2世は、テラフォーミングの過程でワームの生息地を根絶し、残ったスパイスをため込み、人が住む惑星のすべての惑星の貯蔵物を支配した。
その結果、レト2世は極端なインフレを利用して、政治と輸送・資源の完全な支配を実現した。
予言者から「見えない人類」の誕生
レト2世は、
- 人間の全遺伝的記憶
- ベネ・ゲセリットの森羅万象の知識
- 無制限に強化された人間の知能
- 予知能力
といった並外れた力を駆使して、全人類を自滅から遠ざける方向に導いた。
レト2世は、最終的に自分の死を利用して「黄金の道」をさらに前進させることだった。
また、シオナ・アトレイデスはこの能力を用いて予言者であるレト2世を倒すことに成功し、予言者が「見ることができない」人間の系統を作り出した。
育種計画
育種計画とは、シオナ・アトレイデスによって初めて実現された育種プログラムによって遺伝子を導入し、人類を予知能力から解放しようとする試み。
これは、その遺伝子を持つ者が予知能力者に狩られるのを防ぐためであった。
「黄金の道」での人類の進化
実際、未知の宇宙へ飛び出した人類(大離散)は爆発的に成長し、旧帝国が遭遇したことのない知識や技術を持ち帰った。
さらに「黄金の道」では人類の身体能力が進化し、
- 反射神経
- 神経反応
- 身体運動
が前時代より格段に速くなった。
レト2世の死後、人類は未知の宇宙へ飛び出した「大離散」について
神帝レト・アトレイデス2世の死後、混沌とした時代に起こった歴史的大事件「大離散」。
レト2世の死後、彼の帝国は崩壊し、多くの星で深刻な飢饉が発生し、イクスの無軌道船が導入された。
これはすべて、レト2世が提唱した「黄金の道」の一部であり、人類を多様化し、進化させる必要性を感じたことが引き金となった。
レト2世は人類の停滞=破滅を阻止するため、大離散を引き起こした
レト2世は、過去と未来の両方を見通すことができる予知能力を持ち、1万年にわたるフォーフルシュの支配によって人類は停滞し、人類が生き残るためにはレトの思い切った行動が必要であると考えた。
レトの「黄金の道」の全目的は、人類に個人の目標としての確実性、安心、安全を放棄させ、地理的のみならず、技術的、思想的、社会政治的に「大離散」させることであった。
レトによる支配の反動で人類は「大離散」を選んだ
この哲学の結果、レト2世の時代、人類は主に惑星に縛られ、3500年以上にわたって鉄の拳で支配されることになった。
これは、フォーフルシュの時代には比較的自由な表現と移動が限られていたのとは対照的で、封建的な支配とスペイシング・ギルドによる宇宙旅行の独占が主な制限となった。
レト2世は、ギルドと宇宙旅行の支配を含め、インペリウムで前例のない支配力を発揮したが、これは歴代の皇帝がなし得なかった偉業である。
レトの死後、長く続いた帝国の秩序は崩壊し、自由と移動の統制も崩壊し、その結果、人類は未曾有の規模で独立と高貴さを再認識した。
これにより、人類は宇宙を越えて未知の世界に「離散」し、さらなる進化を遂げる道が開かれたのである。
レト2世の死後
レト2世の計画では、彼の死後、政治的支配とスパイスの供給が崩壊した。
スパイスのサイクルがラキスに再び定着するには、何世代もかかるからだ。
政治的な秩序は崩壊し、世界全体が飢え死にし、「飢饉の時代」と呼ばれる混沌とした時代になった。
旧帝国の無政府状態から逃れた難民が、この「飢饉の時代」に対応するため、「大離散」が行われた。
「大離散」により人類は新たな文化が生まれた
離散期には、数え切れないほどの人々が旧帝国を離れ、未開の宇宙へと旅立った。
1500年の間、人類は旧帝国の境界を越えて未知の宇宙を探検し、新しい集団や文化が生まれた。
「大離散」の時代、難民の波は未知の宇宙へと広がり、人類が植民地化した世界の数は指数関数的に増加し、広がりも大きくなった。
旧帝国領に残ったベネ・ゲセリットは、「散開空間」の大きさを漠然と推測することしかできなかった。
「散会空間」の大きさ
理論的には無限であり、その全容は「誇りある女たち」でさえ知らないかもしれないからだ。
一つの手がかりは、「大離散」から戻ってきた「失われし者」が旧帝国を「百万の世界」または「百万の惑星」と呼んでいることで、「散開空間」空間が少なくともその数倍はあることを示唆している。
「散開空間」で起こった社会・政治的な歴史はほとんど知られていないが、1,500年の間にかなり急速に発展した。
これは、レトの平和が3,500年間続いたことや、コリノ帝国下のフォーフルシュが1万年間固定した構造への直接的な反動である。
知っているのは、最終的に「誇りある女たち」は、「大離散」に逃れたベネ・ゲセリットとフィッシュ・スピーカー(およびおそらく他のグループ)の融合として発展したことである。
征服と支配を目的とした攻撃的な集団である「誇りある女たち」は、「大離散」で定住した世界の間に広大な領土を切り開いた。
ベネ・トライラクスの遺伝子操作
ロスト・トレイルアクスは、もはや大約の制約に縛られることなく、旧帝国のベネ・トレイルアクスが行ったよりも大幅に遺伝子操作を推し進め、散逸空間で台頭したもうひとつのグループであった。
特に、人間と動物を大胆に接合し、ネコ科のフタールや魚科のフィビアンを創作した。
「誉れある女たち」はロスト・トライラクスと対立し、彼らの宿敵となり、戦争はスキャタリング宇宙域の大部分に及んだ。
「デューン砂漠の異端者」
旧帝国への帰還
神帝レト2世の死後約1500年、ロスト・ワンズの多くが「散開」から旧帝国の宇宙へと戻り始めた。
その中でも「誇りある女たち」は、行く先々で征服の道を切り開き、「ベネ・トライヤックス」と「ベネ・ゲセリット」を見つけ次第、駆逐していった。
やがてベネゲセリットは、この帰還の原因が「誇りある女たち」が離散空間で遭遇した、より強力な敵から逃れるためであることを知ることになる。
デューン世界の「ギルド暦」について
地球では西暦で年月を数えますが、デューンの世界では「スペースギルド」ができた年を1年目として、
- スペースギルドができる以前をBG~年
- スペースギルドが出来た以降をAG~年
と表記します。
西暦とギルド暦(デューン世界の暦)の換算
換算するにあたり、デューン世界で重要な出来事を3つ紹介します。
- 西暦1960年:人類最初の惑星間探査機「パイオニア5号」が打ち上げられた(人類の深宇宙への探索開始)
- ギルド暦201 BG:機械思考と人類の戦い「バトラーの聖戦」が始まる
- ギルド暦10,191 AG:第一作目「デューン」の物語開始
西暦とギルド歴の換算方法
また、「デューン」付録2から
Mankind’s movement through deep space placed a unique stamp on religion during the one hundred and ten centuries that preceded the Butlerian Jihad.
Dune, Appendix II
という文章があり、「人類の深宇宙への探索開始」~「バトラーの聖戦」までに110世紀(11,000年)の年月が過ぎていることが分かります。
そして、「デューン」の物語は10,191 AGなので、「人類の深宇宙への探索開始」~「デューン」の物語開始までは、
10,191 + 11,000 + 201 = 21,392年
経過していることが分かります。(「バトラーの聖戦」はBGなので、201は足し算)
よって、
「人類の深宇宙への探索開始」の西暦1960年に21,392年を足すことで、「デューン」の物語開始時点の西暦年が分かります。
第一作「デューン」の物語開始時点の年月
第一作目「デューン」の物語開始は、
ギルド暦10,191 AG = 西暦23,352年(234世紀)
となります。
「デューン砂の惑星」までのストーリー(年表)
これ以降「デューン」シリーズのネタバレを含みます。
11200 BG(西暦1960年ごろ) 「宇宙旅行の始まり」
人類最初の惑星間探査機「パイオニア5号」が打ち上げられた。
人類は宇宙に進出し始める。
5000 BG 「惑星アラキスの砂漠化」
水が豊富なアラキスにサンドトラウトが持ち込まれ、砂漠化が始まる。
サンドトラウト-サンドワーム-メランジのサイクルが始まる。
1380-1300 BG 「フレメンの祖先が惑星アラキスに上陸」
ゼンスンニ・ワンダラーズは、帝国軍の襲撃による迫害と奴隷化からの解放を求めて世界を転々とし、最終的にアラキスに上陸した。
ここで彼らは数千年の時を経て、砂漠のフレメンへと進化していった。
201 BG 「バトラーの聖戦が始まる」
コンピュータ、思考機械、意識ロボットに対するバトラーの聖戦が始まる。
108 BG 「バトラーの聖戦が終わる」
機械仕掛けの技術の大半と、歴史的文書の大半を消し去った後、「バトラーの聖戦」が終了する。
98 BG 「ベネゲセリットが設立」
ベネ・ゲセリットの設立。
88 BG 「コリンの戦い」
コリノ家がその名を冠し、サルーサ・セクンドゥスからコリノ帝国を樹立され、金獅子の玉座が設置される。
アトレイデスがバシャール・アブルード・ハルコネンを臆病者として追放し、アトレイデスとハルコネンの確執が始まる。
1 BG/AG
スペーシング・ギルドが設立される。
メランジに彩られたナビゲーターが案内する新しいフォールドスペース船を利用して、宇宙貿易、輸送、惑星間銀行を独占し、より均一で秩序ある星間旅行と金融を確立し、ギルド平和の制限を課す。ギルド暦の始まり。
10191 AG 「デューン」第一作目の物語
1月~3月 アトレイデス家がアラキスを支配する
アラキスの領地、デューン星がハルコネン家から奪われ、アトレイデス家に譲渡される。
アトレイデス家はカラダンを離れ、ハシミール・フェンリング伯爵のシリダー・アブセンティアの下に置かれ、アトレイデス家はアラキスを支配する。
3月 レト・アトレイデスが殺害される
ハルコネン家、アラクーン包囲戦でアトレイデス家を攻撃、皇帝のサードゥカーが協力。
レト・アトレイデス公爵が殺害される。
原作小説を読んでより深い「砂の惑星」の世界へ
映画を見た人はある程度の「デューン」に関する用語は難しそうなものが多いですが、映画を見た人なら頭に入っているので、とっつきやすいです。
もし忘れていても下巻の巻末には用語解説があるので、読み進められなくなることはありません。
また、映画を見た人の方が、惑星アラキスやキャラクターを頭の中でイメージしやすいので、映画を見たことがない人よりもより小説を楽しめます。
社会制度や政治の要素を含んだ重厚な世界観
原作小説「デューン」は、砂の惑星アラキスを冒険する単なるSF小説ではありません。
人類のサバイバル、生態学、宗教、社会制度、政治、権力などについて深く書かれているので大人でも読みごたえがあり、夜の寝る時間も忘れるほど没頭できます。
一度読み始めたら読むことをやめられなくなるので、翌日に仕事や学校がある日は読むのをやめたほうがいいかもしれません(笑)。
映画とは日本語訳が少し異なる
「サルダウカー」や「声(ヴォイス)」といったデューンならではの用語は、小説の日本語訳が、映画と異なるものがありますが、少し読み進めると問題なく頭に入ってくるようになります。
「デューン:砂の惑星」のより詳しい物語を読みたい方は、ぜひ原作小説を読んでみてください。
映画の5倍の時間楽しめるのでコスパ良し
「デューン:砂の惑星」の3冊を読み終わるのに少なくとも10時間以上は楽しめるので、映画の上映時間を2時間くらいとすれば、5倍以上楽しむことができます。
3冊購入すると3200円ほどなので、映画料金と比較してコスパよく「デューン」の世界観とストーリーを楽しめます。