この記事では、ファイナルファンタジー7リメイク(FF7REMAKE)の感想・評価をまとめたものです。
私はファイナルファンタジー7のオリジナル版は未プレイです。この記事を読むにあたって本作ファイナルファンタジー7のリメイクは分作であり、本作はミッドガル脱出までということは前提とさせていただきます。
過去に遊んだことがあるファイナルファンタジーは、以下の通りです。
・ファイナルファンタジー零式
・ファイナルファンタジー15
【FF7 REMAKE】ファイナルファンタジー7リメイクの感想・評価
ここからは、早速ファイナルファンタジー7リメイク(FF7 REMAKE)の感想・評価をまとめたものを書いていきます。
全体的にどれをとっても「丁寧に」リメイクされており、スクエア・エニックスの全力を感じる作品となっています。
しかし「丁寧」であるがゆえに、本作で描かれているのはミッドガル脱出までで、このままのペースでリメイクを続けていくと、いつ完結するんだってレベルです。
分作とは言われていましたが、このペースでは3部作は無理かな(5部作とか?)と感じられます。
Contents
オリジナル版との違い
ストーリーは基本的にはオリジナル版とほぼ同じで、むしろほとんど違いはありません。
ボスやマップが丁寧にリメイクされている
キャラクターの「ちょっとした会話や展開」などが変更されていますが、現代のゲームに合ったもの(ポリコレに配慮された表現)にするために行われたもので、良い改善だと思います。
その他にも原作では、中ボスぐらいだった敵が強敵ボスとしてしっかり登場します。
また原作では1マップですぐに終わりだったマップも長いマップになっていたりと、全体的に丁寧に作り直されていると思います。
しかしこのペースで(本作ほど丁寧に)リメイクを続けていくなら、FF7リメイクが完結するのは、いつになるのか分かりません。
ストーリー
先述のようにストーリーはオリジナル版を踏襲しているので、非常に面白く、ストーリーはテンポが非常に良いので、寝る間も惜しんで、ついどんどん進めていってしまいます。
運命の番人について【新要素】
リメイクから新しく登場する「運命の番人」。
この「運命の番人」という存在は、世界に干渉し、オリジナル版のファイナルファンタジー7やクライシスコア ファイナルファンタジー7の正規ルートにもっていこうとする存在です。
詳しく話すとネタバレになってしまうので、多くは言えませんが、続編からは、オリジナル版FF7やクライシスコアとは別ルートの話になる「可能性」があります。
すなわち、オリジナル版とはストーリーが変わるか、マルチエンディングになる可能性があるということです。
オリジナル要素(運命の番人)に関するネット上の反応
ネット上では、本作ファイナルファンタジー7リメイクは、オリジナル版の別の世界線だとか、ループものだとか考察している人がいます。
原作を遊んでおらず、ハッピーエンドが好きな私としては、このことに肯定的ですが、ネット上の声の中には、否定的なものもあるようです。
クリア時間とロード時間
クリア時間は36時間50分ほどで、後述のサブクエスト(なんでも屋クエスト)を全て攻略してのクリア時間です。
ロード時間
本作のロード時間は短いです。
ゲームを起動してタイトル画面から操作できるようになるまでの、ロード時間は大体35秒ほど(3回計測しましたが、どれもその時間前後)でした。
NPCキャラクターに話しかけるときにも2,3秒待たなければならないときがあります。
ただし、セーブするときは7秒ほど時間がかかり、ゲームプレイ中と考えたら少し持て余します。
セーブは戦闘中以外であれば、ダンジョンの中でもどこでもできますが、戦闘で負けても戦闘の直前に戻ることができ、そこで回復薬やマテリアの準備を整えたうえで再び挑戦できる仕様になっています。
取り返しのつかない要素
取り返しのつかない要素はありません。
選択肢によってティファやエアリスの衣装が変わったり、サブクエストの内容が変化します。
しかしクリア後に解放されるチャプターセレクトでストーリーを何回でも遊ぶことができるので、別の選択肢を選ぶことで、サブクエストや衣装をコンプすることができます。
一方でエンディングはマルチエンディングではなく、1つのエンディングしかありません。
オリジナル版やクライシスコアを遊んだことがある人は「おお!、おお?」となるエンディングです。
リメイク版からの新キャラクター
本作では、オリジナル版には登場しなかった新キャラクターが多く登場します。
新キャラクターはメインストーリーにも登場するものもいます。
ローチェ
クラス3rdのソルジャー、独特な(個性的な)キャラクター。
チャドリー
神羅の科学部門の研修生。神羅ビルで現れるときは、白衣を着るなどゲームの作り込みが細かい。メインストーリーには関わらない。チャドリーの開発したVRゴーグルで、召喚獣を倒すと、召喚獣マテリアを入手できる。
レズリー・カイル
ドン・コルネオの側近で、コルネオの館の門番。メインストーリーでは過去が明らかになります。
かつて発売された小説にはすでに登場しているキャラクターです。
アニヤン・クーニャン
ウォールマーケットにある蜜蜂の館のオーナー。ドン・コルネオの嫁選びの推薦人の一人。声優は杉田智和さん。
クラウドはアニヤンとダンスをするシーンがあるのですが、そのシーンではプレイヤーはミニリズムゲーをすることになります。
マダム・マム
ウォールマーケットにある手揉み屋のオーナー。ドン・コルネオの嫁選びの推薦人の一人。
チョコボ・サム
ウォールマーケットにあるチョコボ小屋のオーナー。ドン・コルネオの嫁選びの推薦人の一人。
マップについて
FF7はオープンワールドではなく、ストーリーを進めるにつれてマップは変わっていく仕様です。
同じマップに戻ってくることもありますが、地形や時間帯(昼or夜)が変わっていたり、途中からは別ルートを進むことになったりと、プレイヤーを飽きさせない作りになっています。
クラウドの移動スピードは、他のゲームと比較して断然速いです。
L3長押しで走ることはできますが、走らなくても十分に速いスピードで移動します。
戦闘時以外は画面のUIが少ないので、操作パートではよりミッドガルの世界観に没頭できます。
ミッドガルの背景
FF7リメイクのマップの背景は、「あ、これは絵だな」と分かる程度のグラフィックで、ときには背景の絵がマップの地形とズレていて違和感を感じるところもあります。
しかしミッドガルの広大さを上手く表現できていると思います。
シームレス
街から建物の中にはシームレスで入ることができますが、そもそも入れる建物の数が少ないです。
エレベーターでの移動はシームレスではなく暗転が入りますが、ムービーから操作パートにはシームレスに移り替わります。
伍番街スラムと六番街スラムは繋がっている
伍番街スラムのマップと六番街スラムのマップは繋がっており、ストーリーを進めると、チョコボによるファストトラベルを解放できます。
伍番街と六番街のマップでは、ファストトラベルがあります。
ファストトラベルの解放されるタイミングはちょうどいいぐらいで、遅すぎるということはありませんでした。
ただしストーリーを進めないと、これらのマップを繋げることはできません。
また、ストーリー中は勝手に他の道に行こうとすると「WARNING」というマークが出てきて、強制的にストーリーで進むべきルートに押し戻されます。
七番街スラムのマップと神羅カンパニーのビル
七番街スラムのマップや、神羅カンパニーのビルのマップは独立したマップになっており、それぞれ自由に探索できる時間があります。
七番街スラムはストーリーを進めると戻れなくなり、神羅カンパニーのビルのマップはストーリーを進めないと行くことはできません。
その他のマップはダンジョン形式(主要なマップとは繋がっていない)で、ダンジョン(列車墓場、地下下水道、四番街プレート、螺旋トンネルなど)を一度進むと戻ってこれなくなります(足場が崩れて戻れなくなるなど)。
バイクレースがあるマップもあるよ。
地下ダンジョン
サブクエストで、地下ダンジョンに入ることがありますが、L1ボタンを長押しすることで、すぐに地上に戻れるという親切設計になっています。
行けないところは多い
ミッドガルにある柵や障害物は基本的に乗り越えることはできず、進むことができる場所は決まっています。
神羅ビルにあるエスカレーターは逆走することはできない仕様です。
乗り越えられる障害物の下には、「青い矢印マーク」が出ており、進行方向をガイドしてくれます。
その他にも「懸垂した状態」で移動するところもありますが、しっかり「青い矢印マーク」のガイドがあるので迷うことはありません。
目的地が分かりづらい
本作では、行き先(クエストの目的地)が分からなくなる時があります。
そのようなときは、いちいちマップ画面を開いて次に行くべきところを見つけなければなりません。
本作には、オープンワールドゲームによくある「次に行くべきところの目的地マーク」がなく、行き先が分かりにくいのもマイナスな点です。
もしクエストの進行方向と逆に進むと、他のキャラクターたちが「それとなく違うということを指摘」してくれます。
このようにマップの移動中もキャラクターが会話してくれるので、キャラクターが生き生きとしています。
マップ上の小物は移動させられる
マップ上には、看板、コーン、段ボールといった小物がありますが、クラウドがぶつかるとそれらも移動します。
モブキャラNPの会話
本作のモブキャラのグラフィックは正直悪いです。
しかし、マップの上に多数のモブキャラ(NPC市民)が登場し、近寄ってみると会話している内容が聞こえてきます。
このNPCの会話は、どうでもいい日常会話からストーリーの内容にかかわる会話をしている人もいます。
神羅の施設が襲撃されたときには、近所のおばあちゃんと神羅兵が会話をしていたりと、NPCの会話の作り込みがすごいです。
その他にも戦闘中に、バレットが市民NPCに向かって「ここは危ないから逃げろ」的なことを言っていたりします。
NPCの生活感
その他にも、クラウドが闘技場で優勝して闘技場の外に出ると、NPCが拍手していたり、NPCが紙吹雪を飛ばしてくれたりします。
また市民NPCは筋トレをしていたり、子供たちがチャンバラをしていたり、ダンスをしていたりします。
これによってミッドガルの町全体が生きているように感じられます。
グラフィック
ファイナルファンタジー7リメイクのグラフィックはかなり高く、ファイナルファンタジー15よりもグラフィックはよくなっていると思います。
革、金属、布の質感の表現が素晴らしいのは言うまでもありませんが、キャラクターが走った時には砂ぼこりが発生するなど、細かいところまでしっかり表現されています。
キャラクターの影
キャラクターの影は、キャラクターの動きに沿ってリアルに動きます。
影の輪郭もしっかりしており、クラウドの剣の動きや手の動きもリアルに反映されます。
鏡の反射
ファイナルファンタジー7リメイクの同時期にバイオハザードRE:3も発売されました。バイオハザードRE:3の鏡には、ジルの顔が映っており、ジルの動きもリアルに鏡に映っていました。
しかしファイナルファンタジー7リメイクの鏡にクラウドの姿は映らず、ぼんやりと「クラウドが動いているなー」と分かるぐらいです。
明順応
本作では、暗い所から急に明るい所に移ったとき、最初はまぶしさを感じるがしばらくすると物体を明確に認知できるようになる「明順応」がリアルに再現されています。
これはファイナルファンタジー15でもあった要素で、ダンジョンから地上に出た時や、暗い部屋から外に出た時にこれが起こります。
キャラクターのグラフィック
「ムービー以外の操作時」でも、キャラクターはまばたきをしたり瞳孔が動いたりします。
その他にも以下の要素があります。
・人差し指を立てるポーズ
・微妙な感情を表現している顔の微細な動き
・ティファのウインク
・コルネオの腹の動き(某ビーチバレーゲームのやわらかエンジンにも匹敵する柔らかそうなお腹!)
・目線の動きによるキャラクターの感情表現
・足場の悪い所から落ちるフリをするエアリス
・キャラクターがしゃべっているときの口の動きは日本語のそれになっている(会話内容と口の動きがかなりリンクしている)
・操作パート中でも、まぶしい光に当てられた時は、手で目を覆うクラウド
サブクエスト(なんでも屋クエスト)
本作には、サブクエストというものが存在しますが、ファイナルファンタジー15のように、ただモンスターを狩ってこいというお使いクエストではありません。
キャラクターの過去が深堀されたり、サブクエストにもストーリーがあり、お使いをさせられているという感覚はありません。
行き先が分かりにくいサブクエストもある
サブクエストは「次にどこ行けばいいの?」となる場面が多いです。
マップ上をランダムに走って、「ここに来ればよかったのかー」なんてこともあります。
攻略法が分からずさまようサブクエストもある
それにサブクエストを完了させるには、メインストーリーを進めなければならなかったりと、サブクエストの攻略は少し不親切な設計です。
逆に言えば、やりがいがあるとも言えますが、サブクエストの攻略法が分からずに無駄に時間をつぶしてしまうプレイヤーもいると思います。
とまあ、サブクエスト(なんでも屋クエスト)の批判をしたわけですが、大抵のなんでも屋クエストは簡単で、ストーリー後半で発生するなんでも屋クエストだけ先述のように複雑であるということです。
難易度
難易度選択
本作の難易度は、コマンドアクション形式のCLASSICモード、リアルタイムアクション形式のEASY、STANDARDモードがあります。
一週目をクリアすると、HARDモードが解禁されます。
難易度について詳しくはこちらから。
戦闘の難しさ
私は、STANDARDモードでクリアしましたが、終盤から難しくなったように感じました。
難しいといってもダークソウルやSEKIROと比べたらよっぽど簡単で、ボスの攻略法を見つければ問題ありません。回復薬でごり押しすることもできます。
本作のゲームシステムは、体力を削れば削るほどダメージが通りやすくなる仕様なので、戦い始めは体力が中々削れずに苦戦します(後半の敵のみ苦戦、中盤までの敵はそんなに苦戦しない=ほとんど死んでリトライをしていない)。
ストーリーの終盤ではボス戦が連続しますが、ボス戦の間に回復するタイミングが必ずあるので、不親切ではなかった(終盤なので、ボス自体は強い)。
アクション
アクションについて
ちなみに本作の戦闘で「ジャンプアクション」はありません。
また本作には、複数の敵の中から、一体の敵(ターゲット)をロックオンすることができますが、このロックオンシステムが微妙で、ロックインしているのかしていないのかビジュアル的に分かりづらかったです。
各キャラクターの武器は、マップ上で拾うことができますが、もし拾い損ねてもストーリー後半のアイテム屋で購入することができます。
各武器には「必殺技」のようなものが割り当てられており、その「必殺技」を何度か使うことで、その武器を装備しなくてもその「必殺技」を使えるようになります。
ダメージを全て回避しようとしない
全ての敵のダメージを回避するのは難しいです。
このゲームは敵からのダメージをある程度は無視しても大丈夫なゲームで、他のゲームでいう「ごり押しが通常プレイ」になります。
敵の攻撃を全て回避することは可能ですが、テンポの悪い戦闘になります。
なぜなら敵の体力が異常に多いからです(とは言っても敵をダウン状態にさせると、一気に与えられるダメージ量が増えます)。
FF15との違い
敵の攻撃を無理に回避しないスタイルは、FF15と似ていますが、FF15よりも遊びやすいです。
FF15では、グラディオとノクティス以外はすぐに死んでしまい、戦闘時では各キャラクターの個性が出ていませんでした。
しかし、FF7ではクラウド、バレット、ティファ、エアリスそれぞれが強く、戦闘面においてもそれぞれ強みを持っていました
(クラウドはバランス型、ティファはスピードは速いが一撃一撃のダメージ量は少ない、バレットは遠距離、エアリスはサポートや魔法型といった具合)。
やり込み要素
やりこみ要素は少ないですが、隠しボスが2体ほどいたりします。
その他にもクリア後に以下のことをするorできるようになります。
・チャプターセレクトができるようになる
・イベントでのティファの衣装(3種類)、エアリスの衣装(3種類)、クラウドの女装(3種類)を見る(チャプターセレクトで行う)
・マテリアの強化
・バトルレポートの攻略
・操作キャラクターたちのレベルアップや武器の熟練度を上げる
トロフィーは一周目で、特にトロコンを意識することなく進めても48%は解放できました。
小ネタ
FF7の世界は、FF10の世界の2000年後という裏設定があり、神羅カンパニーのビルにはFF10-2のキャラクターらしき人が、、、
くわしくはこちらの動画をどうぞ。