この記事では、ゴーストオブツシマの感想・評価をまとめた記事を書いていきます。
ゴーストオブツシマの特徴は、以下の通りで、
・鮮やかな色を持つ紅葉やイチョウが、木々から舞い落ちる風情
・「ズバァ、ズバァ」刀が持つ鋭い切れ味を体感でき、誉れ高い武士の戦いを体験
・雪景色や晴天の空の下の竹林などの純日本風景

「日本が舞台のオープンワールドをやってみたい!!!!」という方にとっては、待望のゲームが発売されました。
ゴーストオブツシマは主人公が侍であり、鎌倉時代に起こった「元寇」がベースとなった「対馬」が舞台のストーリーです。
ゴーストオブツシマの感想・評価まとめ
天候と四季の色どりが美しい「対馬」
主人公の仁は、馬に乗ったり、川や海を泳いだりして美しい「対馬」を冒険します。
仁は、川や海を泳ぐことはできますが、水の中を潜ることはできません。
対馬の3つのマップ
対馬のマップはオープンワールドですが、大きく3つ(もちろん繋がっている)に分かれており、ストーリーを進めないと、次のマップに進めないようになっています。
1つ目と2つ目のマップは、ストーリーで蒙古に乗っ取られた金田城を奪還することで、1つ目と2つ目のマップが繋がります。
2つ目と3つ目のマップも、ストーリーで蒙古に乗っ取られた志村城を奪還することで、2つ目と3つ目のマップが繋がります。
1つ目と2つ目のエリアは海で隔たれており、2つ目のエリアと3つ目のエリアは山脈で隔たれているのでそれぞれの城を奪還するまでは、次のマップに進めません。

海を泳いで2つ目の渡ろうとしても、「溺死する前に浜へ戻れ」という表示が出てくるので、ストーリーを進めない限り渡ることはできません。
もちろん、ストーリーを進めていっても、1つ目のエリアなどの昔のエリアに戻ってくることは可能です。
ゲームを開始して1時間ほどで、1つ目のマップを自由に探索できるようになります。
「風の流れ」が目的地まで案内してくれる

目的地には、マップからマーカーを置くことができ、マーカーを置いたところに向かって、「風」を吹かせることができます。
「風」といっても風の流れが線状になって視認することができ、その風の流れが、マーカーを設置した目的地まで導いてくれます。
地上だけでなく、山の上に向かっても風が吹くので、目的地が山の上であっても大丈夫です。
その「風」を吹かせるには、コントローラーのパッドを上向きに撫でてあげます。
戦闘時以外やクエスト以外の探索では、UIが一切出ないので、目的地を自分で決めて「風」を吹かせることで、目的地まで行くことができます。
フィールド移動には欠かせない「馬」

主人公の仁は、ストーリーの序盤と終盤の2回、馬を選びます。
馬は外見と名前(決められているものから)を選ぶことができますが、1回目で選んだものは、2回目の馬には使いえないので注意が必要です。
馬を呼ぶときに、仁はそのとき決めた名前を呼んだりします。
アサシンクリードオデッセイとは違い、馬は村や蒙古の基地に入っても減速せず、敵の基地内であっても、馬を呼ぶことができます。

その他にも、個人的には、ゴーストオブツシマの馬は他のゲームに登場する馬よりも、「小回りが利く」ように感じました。
しかし、アサシンクリードシリーズのように、マーカーをセットした目的地まで、コントローラーに触れずに自動で馬を走らせる機能はありません。
ちなみに馬は深い川には、入ることができません。

メインストーリーやサブクエストをクリアした後の画面では、仁と馬が触れ合っている?ムービーを見ることができ、癒されます(笑)。
いつのまにか、プレイヤーと馬との間に絆が生まれているように感じました。
どこにでも登れるわけではない
ゴーストオブツシマの舞台となる「対馬」のマップには、崖が多く存在します。
崖や山はどこからでも登れるわけではありません。
崖には画像のような岩の突起があったり、鉤縄をひっかけて登れるところがあり、それらはいつもいい感じのところに設置してあるので、登れずにイライラすることはありませんでした。
アンチャーテッドのように、岩の突起をクライミングして、「社」を探索することもできます。

鉤縄はストーリー前半辺り(むしろ序盤?)で入手でき、鉤縄を使うと五重塔も登れるようになります。
ちなみに崖などの高所から飛び降りると、仁は大ダメージを受けます。
全ての探索が「仁の強化」に繋がる
よくオープンワールドゲームでは、フィールド落ちているアイテムの収集ミッションなどがあったりして、その報酬が以外にもショボいということが多々ある。
しかし、ゴーストオブツシマのマップの探索は全てが仁の強化や、アイテムの強化などに繋がっている。
・温泉→体力の最大値を増加させる

・稲荷神社でお参り→狐が案内してくれる。仁のステータスを上げる「護符」を入手できる

・竹の訓練場→リズムよくボタンを連打するミニゲーム。気力の最大数が上がる

・街道にいる蒙古兵→捕虜として百姓が捕らえられている場合は、解放すると、蒙古の基地を教えてくれることも。ただ蒙古兵を倒すだけでも経験値のようなもの(仁のスキルアップに必要)を得られる。
・美しい景色を和歌にして読む→仁が装備できるハチマキを入手できる

・フィールド上にある「社」の最奥までたどり着く→強力な「護符」を手に入れることができる

正直、和歌や稲荷神社のお参りは、フィールド上に数が多く、中盤から面倒になってきていた。
稲荷神社の場合は、狐がいるところから、神社まで狐についていかなくてはならないが、一度狐を見失ってしまうと、また一からやり直すことになるので、それも面倒。
和歌は報酬がハチマキであり、たいしてかっこいい装備ではないので、やる気もでなかった。
一方、温泉や竹の訓練場は、「パパっと」すぐに終わらせることができるので、さほどストレスにはならなかった。

防具の強化に必要なアイテムは、蒙古の基地やフィールド上にある草木から入手することができます。

防具や刀、クナイなどは、フィールド上にある、流民の野営地や城、村などにいる職人に話しかけると強化できます。
美しい純日本を描いたグラフィック
四季の美しさ必見の自然のグラフィック

美しい「対馬」の和風の景色には、
・雨の湿った空気感
・雲一つない晴天の青い空
・風によってしなる竹藪(時代劇にでてきそう)
などの日本古来の美しさを再確認できるような景色が満載ですが、いづれもその景色がゲームのものだとは感じられないほどで、まるでムービーシーンではないかと錯覚するほど美しいです。

フィールド上に生えている木々からは、赤く染まった紅葉が一枚一枚はっきりと落ちていく様を見ることができ、イチョウや竹の笹が舞い落ちているフィールドが数多くある。

フィールド上で仁を導いてくれるキツネや鳥のグラフィックもクオリティが高く、キツネに関してはナデナデすることもできる。

「対馬」は気候がコロコロ変わり、沼地や雨で地面が濡れているところを、仁が走ると仁の衣装や靴が泥で汚れます。
もちろん、仁が装備する防具や刀の金属の「質感」も重厚感があるもので、その「重み」が画面越しに伝わってきます。
フォトモード

ゴーストオブツシマのフォトモードは、仁は静止していますが、背景がアニメーションになっていて、臨場感たっぷりに、風のさわさわとした流れや、ひらひらと舞い落ちる落ち葉が見れます。
この背景がアニメーションは無し(静止画)にすることもできます。
・仁の表情、面をはずすかどうか
・フィールドの時間帯、天気、風の向き(風向きを変えると竹のしなる向きが変わる)
・色を鮮やかにしたり、白黒の画面にするなどのエフェクト
・画面上に紅葉やイチョウ、笹などを舞い散らせる(その量も設定できる)
日本人キャラクターのグラフィック

自然物のオブジェクトだけでなく、NPCキャラクターの顔も丁寧に作り込まれているので、世界観への没入感はバツグンです。

ゴーストオブツシマのキャラクターの「怒りや悲しみ」といった表情が微細に表現できているだけでなく、額に流れる汗まで見えることができます。

キャラクターの感情に関しては、小鼻はヒクヒクと微動させることで悲しさを表現したり、目元や口元のわずかな動きにとって「ためらい・怒り」といった感情が伝わってきた。
また、声優はベテランばかりで、キャラクターの感情表現はもちろん、古風な喋り方をするので鎌倉時代の日本の世界観への没入感を増させています。

個人的には、後述の「伝承」クエストに出てくる「琵琶法師」というキャラクターのしゃべり方が、時代劇を見ているようで、雰囲気がバツグンです。
ムービーシーンは映画の貫禄

また、ムービーシーンでは映画館でみる映画のように、画面の上下に黒い帯が出てくるので、緊迫したシーンではより臨場感を感じさせます。

特に、オープニングでは号令からの敵陣に突撃していく様が、ムービーシーンからプレイアブルにシームレスに移っていく様は、自分が本当にその戦場にいるかのようで鳥肌が立ちました。
昨今のAAAタイトルのゲームは、ムービーシーンから操作パートまで完全シームレスで、操作パートに移ることが多いが、ゴーストオブツシマはムービーシーンの前後に暗転が入ります。
ちなみにムービーシーンはスキップすることができません。
ムービーシーンと錯覚するほど美しい操作パート

「こんな映画みたいなムービーすげーなー」
→「あれ、これもしかして操作パートか・・・?」
→「アナログスティック倒してみるか・・・」
→「キャラクター操作できるから、操作パートやったんか!」
といった具合に、操作パートとムービーシーンのグラフィックの美しさは全く同じです。
グロさについて
刀で敵を斬ったときは、血しぶきが舞うが、これはゲームの設定から血の描写をなくすようにできる。
しかし、ムービーシーンやフィールド上には、人の生首を槍で突き刺したものがあったり、ムービーシーンでは死体から生首をはぎ取るシーンなどがあります。
ムービーシーンやフィールド上のオブジェクトなので、それらのグロを回避することは難しいです。
「爆速」のロード時間

ロード時間には、「ゲームのヒント」が映し出されますが、それを読む時間もなくロードが終わってしまうことがほとんどです(コントローラーを机に置く暇さえ与えてくれません笑)。
本作にはデスペナルティはありません。
例え死んでしまってもその直前からリスタートしますし、リスタートするまでのロード時間がめちゃくちゃ早いです(個人的体感では、PS4至上、一番短いロード時間)。
一部、ファストトラベルをした際はロード時間がかかるものがありますが、他のゲームよりも圧倒的に短く、長くても10秒ほどだと思います(基本的にはロード時間は2秒くらいだと思います)。
PS4で「ゴーストオブツシマ」を起動してから、実際に仁を操作できるようになるまでの時間は、これまで遊んだゲームの中で一番早いです。
時代劇のような刀のアクション

マップに落ちているものを拾ったり、岩の割れ目を潜り抜けるといった「アクションボタン」は、PS4では珍しくR2ボタンで行うので、初めは違和感を感じるかもしれないがすぐに慣れる。
ちなみに、仁は高い所から落ちたら大ダメージを食らってしまい、峡谷などに落ちてしまうと一撃死でロード時間に入ります。
しかし馬に乗った状態で高い所から落ちても、馬から投げ出されるだけで、仁はダメージを受けません。

仁は敵を倒した後に、死体に向かって「残心」(敵に向かって刀を構えなおすこと)をしっかり行います(武士道の再現性◎)。
コントローラーのパッドを右に撫でることで、仁は剣を納刀しますが、敵を倒した後だと仁は剣を振って血を払ってから納刀します。
操作パートでは、戦闘時以外の探索時は、UIが一切出てこないので、世界観に没入できます。

剣の攻撃は、SEKIROと比べてスピーディーであるため、爽快感のある戦闘ができます。
また、仁王よりも刀による一撃一撃の「重さ」が伝わってきます。
「スピーディー」かつ「重さ」のある一撃を放つので、かなりかっこいいアクションになっています。
4つの構えを使う「刀アクション」
敵には、剣、槍、盾持ち、巨漢兵がおり、それぞれに対して有効な攻撃ができる「型」があります。
蒙古の基地にいる「蒙古の隊長」を倒すことで、「型」を解放できます。

型は、石の型、水の型、風の型、月の型の4種類で、ストーリー中盤ではその4つの型とは少し違う「冥人の型」というものを解放できます。
・石の型→剣で攻撃してくる敵に有効(スキルポイントで強化すると突き攻撃が可能に)

・水の型→楯を持っている敵に有効(楯を崩せる薙ぎ払い攻撃)

・風の型→槍を持っている敵に有効(大きく振りかぶっての攻撃)

・月の型→巨漢兵(剛兵)に有効(スキルポイントで強化すると回転斬りが可能に)

戦闘中に「敵に有効な型以外の型」で敵と戦っていると、「この敵には水の型が有効だ」みたいなアドバイスが画面に出てきます。

「冥人の型」は
①ダメージを受けずに敵を何人か倒すか
②蒙古の隊長の首をはねる
ことのどちらかの方法で、その「モード」に入ることができるといったイメージです。
「冥人の型」のモードに入ると、ボス以外の敵なら誰でも、3人までは一撃で敵を倒すことができます(3人倒すと冥人の型モードは解除されます)。
一撃決殺「一騎打ち」

蒙古の基地や、街道を闊歩している蒙古兵(モンゴル兵)や対馬に住む賊などに近付くと、「一騎打ち」ボタンが表示されるので、それを入力すると敵兵との一騎打ちが始まります。
「一騎打ち」では、敵兵と仁がジリジリと間合いを計り、敵が動いた瞬間に抜刀すると、一撃で敵を葬り去ることができるというものです。
仁を強化するとそれ以上の人数を一撃で倒すことができるようになります。
回復や必殺技を出すのに必要な「気力」

気力は「〇〇〇」といったように〇の数で表示されています。
本作の戦闘では、「気力」というものを使って回復を行ったり、必殺技(伝承クエストで獲得)を出したりするので、「気力」を攻撃か回復のどちらに使うか?という「戦略性のあるゲーム」になっています。
「気力」ゲージは、敵の攻撃を
①ジャストガード(受け流す)したり、
②敵を倒したり、
③先述の「一騎打ち」
を行うことで簡単に得ることができるので、「気力」がいつも不足しているということはありません。
また、倒した敵の中にはランダムで死にきれない瀕死の敵が現れます。そのような敵にとどめを刺すと、通常時よりも多くの気力を回復できます。
瀕死の敵を見かけたら、とどめを刺してあげましょう(?)。
しかし、戦闘中は必殺技に「気力」を使いすぎてしまって、ピンチの時に「気力」を使って回復することができずに死んでしまうということはあります。
気力の最大値は、
①「竹を斬る稽古(素早く指定されたボタンを入力するミニゲーム)」や、
②蒙古に捕まっている百姓を助ける
ことで、「気力」の〇の数(上限値)を増やすことができる。
敵の攻撃の「ガード」と「回避」
敵の攻撃(というか動き)は、他のゲームよりも見えやすい(見切りやすい)ので、ガードはしやすいです。
しかし、ジャストガード(受け流し)の判定は「やや厳しい」ように感じました。
ジャストガードは積極的に狙っていかなくても、敵を倒していくことはできます(主人公を強化していれば)。
敵の攻撃は三種類に分かれており、
・敵の武器が青色に輝いている→ガードで防ぐことができる
・敵の武器が赤色に輝いている→ガードで防げない
・敵の武器が何色にも光ってない(普通)→ガードで防ぐことができる
「武器が赤く輝く攻撃」をしてくる敵には、仁を強化することで、ガードできるものが増えるようになったりします。
また、ゴーストオブツシマにはスタミナゲージはないので回避は無限にできますが、戦闘時以外に走っているときは、しばらくすると仁が疲れて走れなくなるようになります(すぐに回復します)。
個人的には、敵の弓兵の攻撃を回避することが難しいと感じました。
敵の弓兵は「大声で叫ぶ」というのが攻撃合図なので、いかんせん回避しにくかったです。
カメラワークが微妙なときがある
戦闘中にカメラの視点は自動で回ってくれません。
プレイヤーが自分でカメラの視点を移動させないといけないのが少し不便に感じました。
ゲームを遊び始めた当初は、そのカメラワークのせいで戦闘に集中できずにストレスでしたが、すぐにカメラの視点操作にも慣れることができました。
また、先述の「一騎打ち」では、敵の動きを「見切る」ことが重要になってくるため、ずっと敵兵の姿を凝視している必要があります。

「一騎打ち」ではカメラの視点はだんだんと引いていくのですが、その時に画面の中央にフィールド上にある草木がデカデカと映って敵兵が見えなくなり、「見切る」ことができなくなることがありました。
このカメラワークはさすがにアップデートによる修正が必要だと思います。
しかしこのようなことは、ほとんど起こらないので、さほどストレスには感じませんでした。
技量(スキルポイント)
技量(スキルポイント)を使って、仁を強化することができます。
そのスキルポイントは、フィールド上で闊歩している蒙古兵を倒したり、浮世草(サブクエスト)や仁之道(メインクエスト)を進めることによって得ることができます。
スキルポイントの近い道は以下の通りです。

・ローリング回避や馬に乗った状態から飛び降り攻撃などのアクションを増やすことができる
・剣技(剣の振り方)を解放することができる
・温泉や竹の訓練場、稲荷神社がある場所に、「風」を吹かせることができる
・クナイの数や爆竹の強化などのステルス面の強化、「一騎打ち」で倒せる人数の増加
必殺技やレア防具を入手できる「伝承」クエスト

その他にも、「伝承」というサブクエストをクリアすることで、仁の防具や武器を入手出来たり、以下のような必殺技を使えるようになります。
・剣に炎をまとわせる「火焔剣」
・防御不可能な一瞬の剣戟「紫電一閃」

・防御不可能な三連撃を繰り出す「憤怒の舞」
伝統クエストで、伝説の防具や武器を探すときは、古風な地図をもとに、伝説の武具の隠し場所を探すという、冒険チックなこともできます。
「忍者」のようなステルスアクション
ゴーストオブツシマのステルスは、アサシンクリードシリーズにかなり似ています。
ステルスの時は、R3ボタンを押し込むことでしゃがむことができる。
ススキの草むらにしゃがんだまま入ると、敵から見つかることはなくなり、その辺りはアサシンクリードと同じ感じである。

仁はラストオブアスのエリーのように、耳をすませて敵の物音から周囲の敵を見つけることができます。
しかし、仁を強化するまでは、敵の位置を見ているときは「移動速度が異常に遅い」ので、注意が必要です。
物語後半では、ストーリーで強制的にステルスをさせられるところがある(しかも難しい)ので、それまでには仁を強化して、歩きながら敵の位置を見れるようにしておくのが良いと思います。

ストーリーを進めると、障子の先にいる敵を暗殺できるようになりますが、正直使いどころは余りないです。
武士の葛藤を描くストーリー
結論から言うと、本作のストーリーは非常に良いです。
よくあるゲームのストーリーとしては、「復讐・家族愛・野望の阻止・冒険」といったところでしょうか、ゴーストオブツシマはそれらに加えて「武士としての生き様」というテーマが加わります。
・蒙古(モンゴル兵)によって殺された仲間の復讐
・主人公「仁」の乳母である百合とのサイドストーリー、「仁」の叔父上である志村とのストーリーは涙なしには見ることができない感動もの
・日本の本土に侵略しようと試みる「蒙古の野望」の阻止
・映画かと錯覚するほど美しい日本の四季を描いた「対馬」を冒険
・対馬の民を蒙古から守るために、武士の精神を捨てる葛藤を描く
その他にも、ストーリーの中盤や後半からであっても、新しいスキルや防具を入手したりと、仁の育成が止まりません。
そのため、キャラの育成好きは病みつきになってしまうゲームです。
主人公「仁」の葛藤を丁寧に描いている
主人公の仁は武士の家系であるため、武士の精神を重んじた戦いを行っていたが、蒙古を倒し対馬の民を救うために、暗殺やだまし討ちなどを行う「冥人(くろうど)」として戦うようになる。
仁の過去の回想を交えながら、仁が「冥人」として生きるようになるまでの葛藤や心情が丁寧に描かれており、ストーリーに深みがあった。
ストーリーでは、蒙古との戦いを描くだけでなく、対馬に暮らす島民間の「いざこざ」にも描写を描いており、人間の心理描写を丁寧に描いているストーリーでした。
マルチエンディングか?
本作では、ストーリー中にしばしば「選択肢」が出てきますが、その選択肢や行動でストーリーやエンディングが変わるということはありません。
しかし、本作はラスボス戦の後に出てくる2つの選択肢では、どちらかを選ぶかでエンディングは変わります。
そのため、ラスボス戦後の選択肢だけ注意を向けておけばよく、またその選択肢の画面はこれまでの選択肢の画面とは違い、「いかにも重要な選択肢」だと感じさせる雰囲気を放っています。
そのため、「ああ、重要な選択肢ってこれのことか!」とすぐに気づくことができると思います。
日本古来の礼儀作法の表現
仁は、
・身分が侍である自分よりも低い、百姓に対しては浅いお辞儀
・神様を奉っている神社では、深いお辞儀(90度のお辞儀)
・正座をするときの脚の降ろし方の順番や、刀の置き方の所作
・お天道様(太陽)に向かって三回お辞儀
など細かい所にも、日本の過去の文化を調べているなーと感じさせられます。
ちなみに、コントローラーのパッドを下向きになでると、仁はどこでもお辞儀をします。
カエルの像や、お辞儀の立て札があるところで、お辞儀をすると、特殊な演出を見ることができるかも・・・?
ゴーストオブツシマは、海外のゲーム会社が製作していますが、このように日本の伝統や歴史(本作のストーリーは史実ではない)を忠実に反映しています。
敵の基地の偵察

アサシンクリードの「ワシによる偵察」のように、仁は自分の目で敵基地を偵察して、作戦を練ることがあります。
これはいつでもできるわけではなく、ストーリーやサイドクエストなどの決められた時にしかできません。
このときに、仁と他のキャラクターが作戦を考えますが、プレイヤーはそれを無視して行動することもでき、どのみちストーリーが変わるということはありません。
深みのあるストーリーのサブクエ

本作のサブクエストには、しっかりとストーリーがあり、どれも深みのあるものです。
本作では、サブクエストは「浮世草」と呼ばれています。

武士である安達政子殿や、仁の師匠となる石川先生、仁の窮地を救った下人のゆな、主人公の境井家に仕える百合、といったキャラクターが抱える問題の解決に仁は手伝います。
彼らのストーリーも、メインストーリーに引けを取らない内容の濃さで、仁に仕える百合のストーリーには感動させられました。
もちろん、フィールド上にいるNPCからサブクエストを受注する「浮世草」もあります。
ゲラルトのような推理や尾行
「ウィッチャー3ワイルドハント」のゲラルトのように、犯人の足跡を追ったり、犯人を推理したりします。
また、「アサシンクリードシリーズ」のように、歩いている敵や犯人を尾行して、話している内容を盗み聞きする操作パートもあります。