ウィッチャー3は2015年5月19日に発売されたゲームソフトであり、本作にマルチプレイはなくシングルのみで、18歳以上対象のゲームです。
レッドデッドリデンプション2ほどではありませんが、かなりリアルを追求したゲームになっています。
対応機種は以下の通りです。
・PlayStation 4
・Xbox One
・Nintendo Switch
ウィッチャー3の感想・評価まとめ
Contents
良い点・悪い点まとめ
・サブクエストもストーリーが充実
・武器や装備の種類が多い
・キャラクターがかっこいい、美人
・髪形や髭の形もカスタマイズできる
・作業的なものは一切ない
・レジェンド武器を入手しても自分のレベルが上がると雑魚武器になる
・選択肢によるストーリーへの影響が複雑すぎる
・雑魚敵狩りでレベルを上げることは実質不可能
・ゲーム初心者には難易度が高い
・パラメータが多すぎてライトユーザーには遊びきれない
過去作を知らなくても楽しめる
そもそのゲーム「ウィッチャー」はポーランドの作家であるアンドレイ・サプコフスキ氏によるファンタジー小説が原作となっています。
ウィッチャー3ではメニューから「人物事典」を見ることができ、そこでキャラクターについて深く知ることができます。人物事典はクエストをこなしていくうちに詳細なものになっていきます。
過去作や原作小説を読むきっかけになる
ウィッチャー3を遊んでいると「これはどういうことなのだろう?」と疑問に思うところ(地名やゲームに出てこない人物名)がたくさん出てきます。
しかしゲームのストーリーの本筋は誰でも理解できるシナリオですので、過去作を知らなくても問題ありません。
逆に言うと、「キャラクターの取るに足らない会話」や「サブクエスト」では過去作を知っている方がより楽しめるものになっています。
ウィッチャー2を遊んだことある人
ウィッチャー2を遊んだことがある人は、ゲーム開始前に「ウィッチャー2のデータをシミュレートする」というものをONにしておきましょう。前作の物語での選択が本作に反映されます。
むしろ、ゲームを遊んだことによってウィッチャー世界に興味を持ち、小説やNetflixのドラマを見るきっかけになると思います。
個性豊かなキャラクターのたち
どのキャラクターも魅力的で、愛着が持てるキャラクターばかりです。
また日本語吹き替え声優も豪華です。本作のイベントシーンのボリュームはかなり多いですが、全て日本語です。
それ以外にも村人や通行人といったモブNPCのさりげない日常会話も日本語になっています。(この辺が英語のままのゲームは多い)そのため他のゲームよりも没入感があります。
・シリ:沢城みゆき(デュラララ!!、ソードアートオンライン、テイルズオブエクシリア)
・イェネファー:田中敦子(攻殻機動隊、
・トリス:逢沢ゆりか(ファイアーエムブレム覚醒)
・エムヒル皇帝:土師孝也(メタルギアソリッドV、NARUTO疾風伝、Fate/Grand Order、隻狼SEKIRO)
・エレディン:秋元羊介(ジャストコーズ、FF零式)
・アヴァラック:大川透(ペルソナ5スクランブル、名探偵ピカチュウ)
・セリス:加隈亜衣(甘城ブリリアントパーク、うたわれるもの)
もちろん英語音声、日本語字幕に切り替えることも可能です。決定ボタンを〇ボタンか×ボタンにするかを設定することもできます。
その他にもミニマップや行動のログを表示するかどうかの細かい設定までできます。
ウィッチャーの世界観の紹介
ウィッチャーの世界
公式サイトの説明を要約すると、、
→2300年前にはこの世界にエルフがやってきて、世界を発展させた
→1500年前には”天体の合“という魔法の大変動が起こり、人間や怪物が現れた。
→人間は徐々に勢力を拡大し、この世界の征服者になった
ウィッチャーはNetflixにてドラマ化されました。しかしドラマの内容はゲームの話よりも過去の物語になります。
ウィッチャーの時系列について詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。
ウィッチャーとは
ウィッチャーは怪物退治の専門家です。ウィッチャーにはいくつか流派ありますが、主人公のゲラルトは「狼流派」に所属しており、本作にはその流派の他のウィッチャーも登場します。
ウィッチャーは危険な修業を乗り越えて生き残った者たちであり、ウィッチャーになるまでに死ぬ者もいます。修業の過程で彼らは「変異体」と言われるように強靭な肉体を持つようになります。
剣や「印」という魔法のようなもの、霊薬などを使って有利に戦いを進めていきます。
グロ要素について
ウィッチャー3は正直かなりグロいです。ムービーでは敵の顔面を焼いたりするシーンがあります。ムービー以外にも戦闘時もグロく、敵のHPを最後に削るときにはフィニッシュムーブという敵の身体を切断する演出が入るときがあります。
- 敵の腕を切断
- 胴体を真っ二つにする
- 海外版では切断面が見える(日本版はただ赤い断面)
人間以外にも怪物も身体の欠損表現があります。私はウィッチャー3の購入前はグロそうなので、購入をためらっていたのですが、結局購入し、プレイしているうちにグロいのには慣れてしまいました。
ボリューム
ウィッチャー3のボリュームは膨大です。ストーリー、トロフィー、ダウンロードコンテンツ2つ、これら全てクリアするには200時間ほど掛かります。
メインストーリーをさっさとクリアしたいと思っても、主人公のレベルを上げないと敵を倒すことができないので、レベルを上げるためにサブクエストをしなければならなくなります。
レベル上げなら雑魚敵でループすればいいじゃんと思うかもしれませんが、ウィッチャー3ではザコから得られる経験値は文字通り「雀の涙」です(めっっっっちゃ少ない)。
ダウンロードコンテンツは2つあり、それぞれクリアまでに20時間ほどのボリュームで、本編を水で薄めたものではなく、充実したコンテンツとなっています。
ダウンロードコンテンツは悪魔と契約した男の末路ゲーム「ウィッチャー3:無常なる心」と、ワインと吸血鬼の物語ゲーム「ウィッチャー3:血塗られた美酒」の2つです。
ウィッチャー3の難易度
本作では難易度選択があります。難易度は以下の通りです。順番は難易度が高い順です。
- デスマーチ
- ブラッド&ハードコア
- ストーリー&バトル
- ストーリー
もっとも難易度が低い「ストーリー」というモードですが、この難易度でさえ難しく、敵との「間合い」を考えながら戦う必要があり無双はできません。
トロコンを目指すなら「デスマーチ」でプレイする方がいいと思います。なぜなら「難易度デスマーチでクリアする」というトロフィーがあるからです。
「デスマーチ」でクリアすると「ブラッド&ハードコアでクリアする」というトロフィーも同時に解除することができます。
難易度はゲームを始めてからでも変更することが可能です。
マップ
まず初めにウィッチャー世界のマップについてみてみます。
ウィッチャー3では、マップは複数あります。各マップ間を移動するときはロード画面が入りますが、一つ一つのマップが広大なオープンワールドになっています。
これほど広いオープンワールドですが、馬はどこからでも呼び出すことができるので、移動に不便はしません。
馬はマップの「決められた道なり」を進んでいれば馬のスタミナは減りませんが、森の中や山の中、悪路などでは馬のスタミナは消費していきます。基本的には道なりに進んでいけば目的地にたどり着けるようになっています。
・ホワイトオーチャード:中くらいのマップ。ストーリーの一番初めに訪れる地域。
・ヴェレン、ノヴィグラド、オクセンフルト:これらの地域は1つのマップになっており、一番大きいオープンワールドマップです。DLC1ではこのマップが拡張される。上のマップではテメリアとレダニアの国境付近にあたる。
・スケリッジ諸島:島々と海があるマップ。2番目に大きいマップ。
・ヴィジマ王城:城の一区域だけなのでかなり小さいマップ。
・ケィアモルヘン:狼流派ウィッチャーの隠れ家。マップはホワイトオーチャードほどの大きさですが、このマップに人はほとんどいません。
・トゥサン:DLC2で追加されるマップ。スケリッジ諸島ほどの大きさのマップ。
ウィッチャー3のストーリー
本作ではクエスト中やそれ以外で何度もプレイヤーに選択が迫られます。選んだ選択肢によってエンディングや入手できるアイテム、キャラクターの生死も変わってしまいます。クリア時には自分だけのストーリーになっています。
最善だと思って行った選択が悲劇をもたらすこともあります。どのような結末になるかは選択してからしか分かりません。難しい選択もありますが、必ずどちらかを選ばなければなりません。
クエストには推奨レベルというものがあり、主人公がそのレベルに達していないと攻略は難しいです。クエストに挑戦したくてもレベルが足りていないために始められないというものもあります。
メインストーリーでは一部シリを操作できる場面がありますが、このときはオープンワールドではなく、一本道のゲームになります。
クエストについて
ゲラルトはウィッチャーとしての超人的な感覚を持っています。クエストではその感覚を用いて足跡や血痕といった現場の痕跡を発見し、事件の犯人や怪物を探したりします。アンチャーテッドのようなパズル要素はありません。
サイドクエストは村にある掲示板や、マップ上にいるビックリマークがついたNPCに話しかけてクエストを始めることもできます。村人がクエストの依頼主である場合はゲラルトの報酬(金額)を交渉することができます。金額の交渉をしない場合は得られる経験値が多くなります。個人的には後者の方がお勧めです。
クエストの結末はゲラルトの選択によって変わりますが、プレイヤーが予想できないような展開が起こることもあります。ゲラルトが何かの事件に巻き込まれた場合、その事件にかかわる関係者がそれぞれの正義や正しい言い分を持っている場合が多く、選択に困る場合があります。
正直、クエストの展開には後味が悪いものもあります。
メインストーリー
ワイルドハントに狙われるシリ
ゲラルトは、自分の師であり同じくウィッチャーのヴェセミルと共に、ゲラルトの元カノのイェネファーを探すために、ホワイトオーチャードという小さな村に向かいます。
ゲラルトはホワイトオーチャードでイェネファーと再会します。どうやらヴィジマにいるニルフガード皇帝エムヒルはゲラルトに来て欲しがっているそうで、イェネファーはゲラルトをヴィジマに連れに来たのです。
ゲラルトはここでヴェセミルと別れ、イェネファーと皇帝が待つヴィジマに向かいます。
ニルフガード皇帝にシリ捜索を依頼される
ヴィジマの王城にたどり着いたゲラルトはエムヒル皇帝に謁見します。エムヒルはニルフガードのために<源流>という強力な力を持つシリを連れてきてほしがっているそうだ。シリはゲラルトを信用しているため、エムヒルはゲラルトにシリ捜索を依頼したというわけだ。
ゲラルトはエムヒルのためではなく、シリのために彼女を探すと言い、エムヒルの依頼を引き受けます。シリの捜索について詳しくはイェネファーから聞くことになります。
エムヒルについて詳しく知りたい方はこちらから(小説ウィッチャーのネタバレ注意)
シリはワイルドハントという集団に追われてします。(ちなみにゲラルトはそのワイルドハントに襲われたせいで、しばらく記憶を失っていた)ワイルドハントたちも<源流>というシリが持つ強力な力を狙っているのです。
魔女であるイェネファーは呪文、占い、方位術などによってシリの居場所を追跡したが、それではワイルドハントたちにシリの居場所を嗅ぎつけられてしまうそうだ。そこでゲラルトがワイルドハントよりも先にシリを見つけることになったのだ。
ゲラルトは、シリの目撃情報があるヴェレンとノヴィグラドに向かいことになります。イェネファーは目撃情報があったわけではないが、シリの手がかりがあるかもしれないというスケリッジ諸島に向かうそうです。
シリ捜索の旅の中で、ゲームの過去作に出てきたトリスやシャニ(DLC1のみ)も登場します。
ワイルドハントとは?
ワイルドハントはウィッチャーの世界とは別世界である「アイン・エレ」出身のエルフの集団です。ちなみにゲーム内でゲラルトは、彼らの世界「アイン・エレ」の首都であるティル・ナ・リアに行くことになります。
ワイルドハントという集団はエレディンという将軍が率いており、シリが持つ古き血脈に注目し、彼女を手に入れようとします。
サイドクエストが豊富すぎる!
本作のサイドクエストはかなり充実しています。サイドクエストとは思えないほどストーリーがしっかりしています。サブクエストでの選択がメインストーリーに大きな影響を及ぼすこともあります。
メインストーリーを一定以上進めると、それまで受注していたサイドクエストが強制的に失敗になってしまうものがあるので注意が必要です。サイドクエストをコツコツこなしながら、メインストーリーを進めていくのが賢明だと思います。
また、先述のイェネファー、トリス、シャニといった女性キャラクターとのロマンス(恋愛)イベントがあります。もし二股をしようものなら・・・?
・トレジャーハント:他のクエストよりも小規模なものになります。トレジャーハントではNPCは出てこず、入手したメモの記録をもとにゲラルトが独り言をしゃべりながら報酬としてレア度の高い防具や武器の設計図などを入手することができます。
戦闘システム
戦い方
剣
ゲラルトは2本の剣を持っており、それぞれ人間用(鋼の剣)と怪物用(銀の剣)で使い分けています。しかしゲーム中で戦闘になると自動で敵にあった剣を抜いてくれます。
オイル
本作には「オイル」というアイテムがあり、吸血鬼に効くオイル、ドラゴンに効くオイルなどといったように敵に合わせて「オイル」を剣に塗ることで、通常よりも与えられるダメージ量を大きくすることができます。ゲーム難易度が低い場合は塗らなくても全然大丈夫です。
印
その他にも「印」という魔法のようなものを使って戦うこともできます。L1ボタンを長押ししていると別の画面になり、アナログスティックで使いたい印を選択します。印を使うと気力ゲージが消費されるので、印を連発することはできません。
「印」の種類は以下になっています。
・クエン:魔法の盾を生み出す
・イャーデン:敵の動きを遅くする
・アード:衝撃波を発生させる
・アクスィー:精神を支配する。会話中でも使える
アビリティポイント
ゲラルトはレベルアップをするにつれて、アビリティポイントというものをゲットすることができます(レベルアップ以外にもポイントをもらえる方法はあるが、基本的にはレベルアップでもらえる)。
そして、そのアビリティポイントを割り振ってことで、
・ゲラルトの体力を上げる
・剣の攻撃力を上げる
・新しい剣技を覚える
などといったことができるようになります。ゲームを1周したくらいで得られるアビリティポイントの量では、全ての要素を解放することはできません。本作には1週目のデータを引き継いで2周目をすることができますが、3週目はできないという噂があるため、全ての要素を解放するのは無理だと思います。
以上のことからアビリティポイントは慎重に割り振る必要があるのですが、あるアイテム(まあまあ貴重なアイテム)を使えばアビリティポイントの割り振りをやり直すことができます。
まとめ
このようにオイルや印、霊薬などを使って、自分だけの戦略で怪物と戦えます。メニュー画面から怪物の弱点を見ることができるので、有効な印や霊薬、オイルを使いながら戦うことになります。もちろんローリングやステップによる回避行動もあります。
霊薬によって体力を回復することもできますが、動物を狩って得られる生肉や村の民家を漁って入手できるドライフルーツ、酒、水といった食べ物を使っても回復できますが、やはり霊薬の方が多く回復します。しかし難易度デスマーチの手ごわいボス戦では、霊薬だけでは足りないのでこのような食べ物を重宝します。
武器と装備について
本作では、武器・防具にもレベルがあります。武器・防具のレベルは入手・作成したときの主人公のレベルに依存します。すなわち、主人公のレベルが上がると、敵からドロップする武器のレベルが上がります(敵のレベルも上がる)。
その結果、
・かなり見た目が気に入っている武器・装備があっても、主人公のレベルが上がるにつれて敵のレベルが高くなり、気に入った武器を使えなくなるということがあります。(一度入手した武器のレベルを上げることはできない)
これらの問題を解決したゲーム作品が、「仁王」や「アサシンクリードオリジンズ」です。
また主人公のレベルが一定以上でないと武器や防具を装備できないという欠点もあり、せっかく新武器・防具入手してもレベルが足りなくて装備できないということもあります。
一方で、本作で入手できる武器・防具の数は膨大で、数えることができないほどです。本作では主人公ゲラルトが持ち運べるアイテム・武器・装備の数は限られています。
しかしマップのいたるところに「アイテムボックス」があり、そこにアイテムを預けることができます。この「アイテムボックス」は全て繋がっているので、どこでアイテムを預けてもどこからでも取り出すことができます。
ただ、このアイテムボックスを開いて操作する画面が尋常なないほど「重い」(入力に対するレスポンスがかなり遅い)です。
瞑想
ウィッチャー3の世界には時間の概念があり、クエストの中には夜でしか進められないものであったり、昼でしか進められなかったりするものがあります。では夜とか昼になるまで待たないといけないのかというと、そうではありません。
ウィッチャー3には「瞑想」というものがあり、「瞑想」を行うと時間を進めることができ、時間帯を夜や昼に変更することができます。これでクエストを進めることができます。
また「ストーリー」「ストーリー&バトル」の難易度の時のみ、「瞑想」を行うことで主人公ゲラルトの体力を回復することができます。
やり込み要素
カードゲーム「グウェント」
本作にはミニゲーム「グウェント」というカードゲームがあります。自分のデッキを組み立てて、ゲーム内に登場するキャラクターと対戦することができます。カード一枚一枚の絵柄も綺麗です。
ルールは簡単で、カードの合計ポイントが多い方が勝ちというシンプルなものです。しかしゲーム攻略は頭脳戦で、戦略が求められます。
・世界中にいるNPCと対戦して勝利する
・商人から入手する
・クエスト中に手に入れる
しかし入手できるタイミングが限られている(時限要素)カードもあります。攻略サイトを見ずに全てのカードを入手するのは困難です。
その他のやり込み要素
その他にも先述のサイドクエストや防具集めといったやり込み要素は豊富です。
いづれにしても「作業的」なことをさせられるものは全くなく、遊んでいて飽きることはないゲームとなっています
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